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2023.3 仙ノ倉山北尾根

日程:2023324日~25

メンバー:駿谷(L)、森川、大野

行程:

3/24 土樽駅5:30出発~8:40 北尾根取り付き~10:50 小屋場ノ頭(1182m)~13:10 標高1450mにて撤退~14:20 1170mコル(幕営)

3/25 1170mコル6:15出発~8:40土樽駅着

 

3/24

 小雨が降る中、ライトを点けて土樽駅を出発する。ロードを1.5kmほど歩くと、平標山の方向を示す道標がある。ここで左に折れて、まずはツボ足で進むが、ズボズボと足が埋まり歩きにくいので、ワカンに切り替える。毛渡沢沿いの林道を上っていくと、途中、増水した沢が立ちはだかる。こんなところで濡れるわけにはいかない、と慎重に慎重に渡渉地点を見極める。この渡渉やワカンの脱着で意外に時間がかかり、出発から北尾根取り付きまで3時間を要した。

 取り付きでアイゼンに履き替える。ここからは、いきなり急登となる。地形図に現れていない微妙な尾根/谷を幾つか乗り越えながら、登りやすそうな尾根を選んで高度を上げていく。このあたりのどの尾根を辿っても、小屋場ノ頭に繋がっているはずだ。膝まで、場合によっては腰まで落ちる踏み抜きには閉口したが、標高が高くなるに従って雪の状態は安定してきた。

 悲観的な天気予報ではあったが、樹林帯を越えると意外に視界が良く、遠く平標山まで見通せた。が、シッケイノ頭手前から、いたるところで雪面が割れており、黒い山肌が見えている。北尾根の西側の仙ノ倉谷には長い雪崩の跡が幾つか見える。思った以上に雪が無い…。ネットで調べた2週間前の山行記録とはかなり違う景色だ。小屋場ノ頭を過ぎるとリッジが連続しているが、ここでも左右の雪が割れていた。

 標高1300mを過ぎると、急に雪が無くなる。稜線上は藪が濃い箇所もあり、少し下って藪が薄くなったところをトラバースして進むが、草木が濡れており滑りやすい。できるだけ雪上を選んで進みたいところであるが、なかなかそうもいかず、そうこうしているうちに、とうとう進路が藪で閉ざされた。数十m下ると積雪地帯があるが、そこも大きく割れており、不安定に見える。シッケイノ頭に至るまでの稜線上は見渡す限り雪が無く、藪が続いている。この地点からはシッケイノ頭以降の平標山までの状況も確認できず、これ以上のリスクは許容できないと判断して撤退を決めた。

 小屋場ノ頭の手前、標高1170mのコルまで戻り、ここを幕営地点とした。夕餉は火鍋とビビンバ雑炊だ。お腹いっぱいとなった18:00過ぎに就寝。夜中からは強風となる。強い風が吹くたびにテントが大きく変形し、何度も目が覚めた。

 

3/25

 4時起床。空は厚い雲に覆われており、風も強い。昨日のトレースは幾分残っており、それを辿って下山する。

 土樽駅8:46発の電車になんとか乗り込むことができ、越後湯沢の蕎麦屋で反省会を行う。大盛りのてんぷらとへぎそばに大満足であった。

 

 思っていた以上に手ごたえがあり、且つ、楽しそうな山だった。来シーズンはぜひリベンジしたい。(駿谷記)