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2022.04 景鶴山

【参加者】森川、田中、赤星、星、大野、駿谷、栗秋、久保、及川、鈴田

 

【行 程】

□一日目(4月23日)

高崎駅[8:00](自家用車2台) → 尾瀬第一駐車場[9:40](乗合タクシー)→ 鳩待峠[10:20]

鳩待峠[10:35]→ 山ノ鼻[11:35]→ 見晴(檜枝岐小屋)[13:40]

□二日目(4月24日)

見晴(檜枝岐小屋)[5:10]→ 東電小屋付近[5:50]→ 与作岳[7:40]→ 景鶴山[8:45]

→ 与作岳[9:30]→ ヨッピ吊橋[11:00]→ 山ノ鼻[12:45]→ 鳩待峠[14:10]

鳩待峠[14:30]→ 尾瀬第一駐車場[15:00]→ 寄居山温泉「ほっこりの湯」[15:25から50分]→ 高崎駅解散[17:30]

 

【記 録】

一日目

8:00 高崎駅集合。晴天に恵まれる。2台に分乗して、高崎I Cから沼田I C間は高速を使って鳩待峠まで移動。1時間半ほどで鳩待峠入口(国道401号分岐)に到着するも、すでに「鳩待峠満車」と表示されていたため、尾瀬第一駐車場に車を停めてそこから乗合タクシーでの移動に切換えた。(乗合タクシーは1,000円) 10:20に鳩待峠に到着。至仏山へ山スキーを目的とした人たちも多く見受けられる。各自身支度をする。日焼けしやすい日和であるため、入念な日焼け止めとサングラス装着が必須である。

10:35 鳩待峠出発。最初は沢沿いに向けて下っていく。ルートはしっかり踏み固められており、人気の尾瀬であるせいかトレースがはっきりしている。アイゼンがなくても安定して歩くことができた。10人が一列に並んでツボ足で移動。30分ぐらいで沢沿いの道に入る。雪景色の森林の静寂に響く、雪解け水の流れる音に癒される。1時間あまりで山ノ鼻に到着し一息入れる。

11:50 山ノ鼻を出発。南西の至仏山、北東の燧ヶ岳を眺めながら、一面真っ白な大海原をゆっくりと歩いていく。とても贅沢な空間である。4月に入り急激に温度が上昇した日が続いたせいか、雪解けが進み所々湿原が顔を出している。川の近くは、木道下に雪が積もらない空間があるせいで雪解けが早い。先頭のメンバーは慎重に足を進める。進めど進めど一向に変わらない雪景色に囲まれた空間に身を置く経験は、なかなか味わうことができない。

13:40 見晴へ。本日の宿泊先である檜枝岐小屋に到着。日差しのなか小屋前のベンチで早速、越冬ビールで乾杯。この越冬ビールは通常の半額というありがたい価格。ビジター向けの食堂で持ち寄りのつまみとお酒を加えて1回目の宴会を開催する。15:30からお風呂、18:00から食事、20:00に消灯した。

 

二日目

5:00 檜枝岐小屋前に集合。早朝出発のため朝食はおにぎりにしてもらう。煮卵、フルーツの缶詰め付きがとてもありがたい。アイゼンを装着し、5:10に出発した。まずは、東電尾瀬橋を目指し1,537m(笹山)の右端にコンパスをセットし直進した。昨日とうってかわり天気はすぐれない。残念ながら天気予報のとおりである。

5:50 東電小屋手前から最初のピーク1,537m(笹山)を目指す。所々踏み跡が見られるが、地図とコンパスを頼りに進む。なかなかの急登である。このピークで一息入れて、少し下ったコルを過ぎると、次のピーク1,653mに向けて次の急登が待ち受けていた。樹林帯の尾根には適度な幅があり、ルートを選びながら木々の間を進んでいく。しばらくは緩急のある登りの繰り返しである。7:40与作岳を通過した。このあたりから霧雨が強くなり軽いホワイトアウト状態となる。8:10景鶴山手前のコルに到着。荷物をデポし、登頂に備えストックからピッケルに持ち替えて空身となる。

8:30 いよいよ景鶴山の山頂を目指す。このコルから標高差100m弱、距離は300m程度である。山頂に近づくほど尾根が細くなってきており、藪が現れているところがある。山頂の直前はまさにナイフリッジであり、ピッケルで一歩一歩確保しながら慎重に進んでいく。コルから15分ぐらいで無事山頂に到着、景鶴山自慢の眺望は味わうことはできなかったが、ここに到着できたことに十分な達成感を味わうことができた。程なくコルまで下山を開始する。この短時間の間に数パーティーが山頂付近まで近づいてきており、もう20分程度遅ければ、待ち時間でこんなにすぐに山頂に辿りつけなかったであろう。

9:05 山頂手前のコルを出発。1時間半足らずで1,537m(笹山)下のコルに到着し、そのままヨッピ吊橋に向けて南西方向に下っていく。すぐに尾瀬ヶ原に辿りつき、30分程度でヨッピ吊橋へ。吊橋は骨部分だけで足場が置かれていなかったため、ワイヤーに手をかけ、鉄骨部分に足を乗せ慎重に横断する。アスレチックのような感覚が少しばかり楽しい。その後しばらくは、長い雪の大海原の歩行。天気は徐々に回復してきたが歩行距離が長く気持ちも緩んでいるせいか、雪山の足回りがとても重く感じる。変わらない景色の中、時折演歌を歌いながらひたすら歩を進める。

12:45 山ノ鼻に到着、10分余り休憩して出発。鳩待峠まであと一息。早朝山行を開始してから8時間近く雪山装備で歩き続けており、疲労している重い足を使っての登りはメンタルとの勝負。途中、至仏山からスキーで滑走した人たちがスキー板やスノーボードを担いで沢から登ってくる

14:10 全員無事に鳩待峠に到着。思わずメンバーでハイタッチや握手を交わす。ここから乗合タクシーで尾瀬第一駐車場へ移動し、寄居山温泉「ほっこりの湯」へ立ち寄って高崎駅へ、駅のフードコート(餃子屋)で一部のメンバーで軽い打ち上げをしてから解散となる。(鈴田)