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2020.11 星穴岳・裏妙義

A班

2020/11/14()

参加者 古沢、A星、大野、森川、K()K()N澤、W部、M永、H

ルート 中ノ嶽神社駐車場-金洞山-星穴岳-星穴岳探勝路-中ノ嶽神社駐車場

 

みどるの会としては2度目の星穴岳。天候は晴れ、またこの時期にしてはとても暖かく絶好の山行日和である。関越道の渋滞でスタートが予定より30分遅れとなったものの過去の記憶からすれば問題なく完走できるとこの時点では考えていた。

準備を整え、まずは急な階段を上って中ノ嶽神社に登山の無事を祈って参拝しいざ出発。表妙義の一般道を登っていく。30分ほどで石門分岐となり、人数も多いことからここでハーネスをつけることにした。再スタート後まもなく最初の鎖場が現れる。だんだん妙義らしくなってきた。この鎖場を登りきると表妙義と星穴岳の分岐のコルだ。「この先は危険、入るな!」そういえば前回はここでハーネスをつけたと記憶がよみがえる。看板を乗り越えいざ星穴岳へ。まもなく最初のクライミングポイントが現れた。級程度、高さ5mほどの岩場であるが、今回はJMIAのメンバーも参加されておりロープを出すことにした。以前は確かFIXロープが張ってあったのだが今回はこれ以降も含めてすべてのFIXロープが取り外されていた(後で分かったことだが、今年の春にはまだ存在したようだ。)。実はこの時点から歯車が狂いだしたのだが、誰もそれに気づいていない。次は左右が切れ落ちた蟻の戸渡り風の岩場、その後現れた西岳のピークへは大事をとってこれもトラバースのためにロープを出す。(本当はチムニーを登ればよかったのかもしれない。)ピークを下ると最初の懸垂ポイントが現れた。50mロープを2本つなげて懸垂を開始する。2度目のロープを出した時から嫌な予感がしていたのだが、その予感が確信に変わった。圧倒的に時間が足りない。星穴岳に登ってその後射抜き穴、結び穴に行くには(というか下山するには)、3回ロープを出す必要があるが、仮に懸垂1回に一人5分かかったとして10人だと50分かかる計算になる。ヤバイ!時計を見ると早くも13時半。気持ちは焦るものの安全第一なので手順は慎重に行わざるをえない。そんな憂鬱な気持であるが周りは本当にぽかぽかのいいお天気。青空に紅葉も映え最高なのにー。いやいやここは冷静にと気持ちを落ち着かせて次へと進む。核心のトラバースを過ぎると石室が現れる。山頂はもうすぐだ。懸垂地点を過ぎて星穴岳の基部へ到着。有志だけ星穴岳に登ることにした。この時古沢さんが駐車場が530分になると閉鎖されることを思い出してくれた。懸垂が終われば下山はヘッテンでも出して下ればいいとの考えは崩れ去った。

でも時計を見れば14時半、なんとかなると気持ちを入れ替えともかくまずは空中懸垂に集中。青空を背景にみんな今日一番の笑顔だ!続く懸垂も同様。時間の関係で先行して懸垂した4名が車のキーをもって急ぎ下山し、5時前に駐車場に到着。あとからの6名も暗闇の中のヘッテンをつけて下山。時間の関係で結び穴に行くことは出来なかったものの全員無事に下山することができた。反省点などいろいろな課題も含めとても有意義な山行となった。(森川)

 

2020/11/15()

参加者 A星、大野、森川、K()K()W部、M

ルート 裏妙義国民宿舎跡-籠沢-丁須の頭-三方境-裏妙義国民宿舎跡

 

2日目も快晴で、昨日に引き続き絶好の山行日和だ。そのせいもあり国民宿舎跡の駐車場はほぼ満杯状態で、ようやく空きを見つけて駐車することが出来た。今日の参加者は、昨日の星穴岳日帰りの3名を除いた7名で、ルートはほぼ一般道で特に危険な個所はないが、改めて安全を確認してスタートする。また、昨日はロープを出す場面が多いこともありみどるのメンバーが先頭に立ったが、今日はJMIAのメンバーも含めて先頭を交代して進むことにする。林道を進むとすぐに丁須の頭への標識があり、籠沢に入っていく。最初は針葉樹の中を進むが、しばらくすると広葉樹にだんだんと変化し、紅葉した木々に日が当たりとても美しい。写真を撮りながら和気あいあいと登っていく。丁須の頭への最後の詰めは急登で鎖の連続であるが皆何のことはなくアッという間に丁須の頭に到達した。

丁須の頭には先行しているパーティが2組あり、てっぺんに上るのも順番待ちだ。当初の計画では全員が登頂する予定であったが、ここで時間を取るわけにも行かず有志だけ上ることにして他のメンバーはちょうどベストショットが取れる位置にて待機することとした。

丁須の頭を満喫したところで三方境を目指しスタートする。B班から話を聞いていた通り、間もなく鎖がついたチムニーが現れた。迷わずロープをだして懸垂に取り掛かる。その後赤岩の大岩壁直下の長いトラバース金属製の桟道が打たれた高度感のある横這いの鎖場と変化にとんだ楽しめるスポットが続く。烏帽子岩でいったん休憩してあとは三方境まで一気に駆け降りた。三方境からは裏妙義国民宿舎跡まで下るのだが、さすがに一般道だけあって数組のパーティーが登山を楽しんでおられた。はたして予定時間より早く林道にでて記念写真を撮って2日目の山行を締めくくった。

振り返れば2日間ともよい山行であり、みどるの会の忘年登山としてはこれまでにない盛り上がりようで大変充実した2日間であった。(森川)

A班ーDay1

A班ーDay2

B班

2020/11/14()

参加者 水上、駿谷、田中、K秋、N屋、S田、O

ルート 裏妙義国民宿舎跡-籠沢-丁須の頭-三方境-裏妙義国民宿舎跡

 

1日目は快晴。行程はガイドテープが豊富で分かりやすかった。丁須の頭登頂とその後のチムニーでロープを出した。

特に、丁須の頭は一人ずつ登ったので時間がかかり、下山時は16時を回ってしまった。

 

9:30に国民宿舎跡の前を横切る形で林道に降りる。林道を200mくらい進むと丁須の頭への標識があり、籠沢に入る。

沢のへりに登山道が付いていて水上さんを先頭に高度を上げていく。ところどころ鎖が付いているがさしたることはなく、丁須の頭に11:50に到着。丁須の頭も鎖が付いているが高度感があり、念のためにロープで確保することにした。

多少、ハングしていて後ろに反り返り気味であったが距離も短いので難なく登り、すでに登頂経験済の水上さんを除いて順番に丁須の頭を踏んだ。ここで2時間かかってしまった。

まだ行程は半分くらいなのでそうそうに次に進む。稜線上の隘路をたどっていくと、どん詰まりになった。道を切り返して下降すると鎖がついたチムニーがあり、ここがルートであろう。丁須の頭でハーネスは外してしまったのでスリングを用いた簡易ハーネスで懸垂下降することにした。

高さは20mくらいか。自分はダイニーマスリングだったのでスリングが食い込んで激痛だった。150cmナイロンスリングは必携。その後はさしたる箇所はなく、16:50に国民宿舎跡に下山した。(田中)

 

2020/11/15()

参加者 水上、星、駿谷、田中、K秋、N屋、S田、O川

ルート 中ノ嶽神社駐車場-金洞山-星穴岳-星穴岳探勝路-中ノ嶽神社駐車場

 

2日目も快晴。行程はガイドテープは豊富だったが突然岩登りが出たり、やたらと下降したりで分かりにくかった。かつてあったフィックスロープが取り外されていて2か所のトラバースと最後の星穴岳登攀でロープを出した。アンカーは新しいペツルハンガーが設置されているのがありがたかった。空中懸垂も予定通りで、二日酔いが一番つらかった。

8:40スタートで中ノ嶽神社の社までの石段を登る。いきなり核心部!

社の右方向の一般道を高度1,000mくらいまでひたすら登る。鎖付きのルンゼを詰めると左方向に立ち入り禁止の看板があり、星穴岳への道が続く。高度を上るのはここまで、10:00に稜線に上がり、10mくらいのトラバースがある。フラットソールならば何のことはないが登山靴だし、きれおちてもいたので、フィックスロープを張った。50mロープはこの長さでは取り回しが大変なので20mロープが役に立つ。今回は、田中、駿谷がロープ3本をもって先行し、水上さんが後方から回収していく作戦でスピードアップを図る。最初のトラバースで先行者が2組いて待機。この2組とは最後まで一緒だった。ガイド山行4人組と若者3人組。トラバースの後は、ナイフリッジ、5mくらいの登攀はフリーでこなし、稜線を左に折れるここが右に間違いやすいポイントで前回は間違えて怖い思いをした。

左に折れてからはとんでもないやせ尾根を下ると第一懸垂点がある。ガイド山行組の最後の一人が下りていて、変わった懸垂セットだったので最後に記載する。50mロープでは5mくらい足りない。我々は、若者3人組を待っている時間を利用して50m2本セットしてロープ袋に詰め込み準備した。10:40、若者がはけると間髪を入れずに懸垂点にロープをセットして、懸垂下降し、リレー形式で渡された20mロープをもって次のポイントを目指した。

ここからがわかりづらい鞍部までの下降で100mくらいは降りる。これは金洞山を巻くため。2回目のトラバースがあり、ロープをフィックス。星穴岳の基部に到達する。

もう、マヒしていたがかなり、切れ落ちた登山道を淡々と進むといきなり、どん詰まりになる。ふと上を見上げると3mくらいの岩壁があり、その上の開け具合からルートと見える。フリーで登ると射抜きの穴への懸垂点があった。懸垂点から50mくらいで星穴岳の取付き点があり、ガイド山行4人組が山頂にいて手前に若者3人組が待っていた。星穴岳登頂、射抜き穴への懸垂下降と順番を待っているうちに後発隊が追い付いてきた。

時間の都合上、星穴岳は有志(登頂したことがある水上、田中以外)で登攀した。みなさんの感想は「階段」とのことであり、心強い限りである。30mロープがあれば、間に合った感じである。

射抜き穴への懸垂下降は13:40開始。下降点がマイナスであり、体を振って着地する必要がある。二人目以降は先行者が引っ張ってあげれば、問題ない。

結びの穴への懸垂は 14:20開始。泥付きの岩壁に沿ったルートであり、落石注意。下で待つ人はフォールラインを外さないと命にかかわる。下降点の左ルンゼを登ると5分くらいで結びの穴を見学できる。穴が大きすぎで近くでは何とも言えない。遠くから見たほうが実感できるかもしれない。探勝路を1時間下降して駐車場に16:15到着。高崎に18時到着。疲れた。(田中)

 

ガイド山行組の懸垂セット

1本目:50mロープ1本で勝負している。1本目は50m5mくらい足りないがクライムダウンした模様。3名のお客様は50mロープをフィックスして下降した。最後のガイドさんは細引きと環付きカラビナで自己回収セットを作って下降し、細引きを使ってロープを回収していた。

2本目:星穴岳鞍部の空中懸垂。お客様2名を2重巻きのムンターみたいな結びで抵抗を強めて2名同時に降ろしていた。空中懸垂ができない人たちだったか時間節約か?

3人目のお客様はフィックスしたロープで懸垂下降した。ガイドさん自身はロープが回収できる特殊な器具を使って50mロープ1本でこなしていた。

さすがプロ。

 

以上

B班ーDay1

B班ーDay2