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2020.08 剱岳・別山北尾根

期日  2020822日(土)~24日(月)

参加者 Aチーム 水上・赤星・星・大野・JMIA登山講習会受講生6名(第4期生)

Bチーム 古澤・田中・駿谷・橋本・JMIA登山講習会受講生5(第3期生)

天候  晴

 

 

Aチームコースタイム

8/22(土)東京7:20発北陸新幹線かがやき富山着931940出発

予約していたバスにて室堂バスセンター着1140→雄山~大汝山~富士ノ折立~大汝山~劒沢キャンプ場1640テント泊

8/23(日)劒沢キャンプ場 5:00〜剣山荘〜一服劒~前劒~剱岳~前劒~一服劒~剣山荘〜劒沢キャンプ場 1200着テント泊

8/24(月)劒沢キャンプ場 5:00〜別山北尾根~別山~富士ノ折立~大汝山~雄山~室堂バスセンター~1300着解散→(立山黒部アルペンルート)→扇沢

 

Aチーム行動記録(水上)

822日。富山駅から予約していた25人乗りバスで室堂へ入った。タクシーだと立山駅までしか入れないがバスなら室堂へ入れるとのこと。立山駅でタクシーを降りたらケーブルカーで美女平へ登りそこから乗り合いバスに乗り継ぐのだが、そうしていたら時間的にこの日の予定が台無しになる。そう考えて少し割高だが貸し切りバスとした。

823。朝5時半に劒沢キャンプ場を出発。受講生は足がそろっているので順調に進行。日和田や広沢寺でクライミングのトレーニングを積んでいるので岩場も全く問題ない。下りのカニの横ばいでは練習を兼ねてチェストハーネスとムンターヒッチでフェラーターを行った。剣山荘まで下山してから協議の結果,劒沢キャンプ場に連泊することにした。

824日。AB合同で別山北尾根のバリエーションルートに挑む。岩場ではどのルートを辿るかで難易が大きく分かれるので面白い。思いのほか時間がかかったので別山頂上で協議した結果、タンボ平への下山を中止して立山三山を逆ルートで再度挑戦することにした。ここでチームを再編成し、速足希望の人とゆっくり歩き希望の人に分けたところ、ほぼ同数となった。室堂で解散としたがほとんどの人は大町温泉郷まで一緒であった。

 

Bチームコースタイム

8/22(土) 富山駅9:4011:40室堂12:1015:20剣御前小舎15:4016:20剣沢キャンプ場(泊)

8/23(日) 剣沢キャンプ場4:308:50剱岳9:1011:00剱山荘11:4012:00剣沢キャンプ場(泊)

8/24(月) 剣沢キャンプ場5:00―別山北尾根―7:30別山7:40―立山三山―11:00一の越―11:40室堂(解散)

 

Bチーム行動記録(駿谷)

822日。今回は、参加者総勢19名がAチーム10名、Bチーム9名に分かれての山行である。まとまった人数になったので、富山駅から貸し切りバス(74800/15名)で室堂に直行。乗り換えの必要が無いので快適快適。途中、立山駅近辺でAチームの1名をピックアップして、室堂で待機していた3名と合流し、チーム単位で出発する。

 登山者で賑わう雷鳥平を経由する際、田中さんの知人Iさんに偶然遭遇。聞けば10日間ほどの予定で雷鳥平に滞在しているとのこと。

 雷鳥平からのルートとしては、新室堂乗越経由で稜線沿いに別山乗越に至るルートと、別山乗越に直登する雷鳥坂ルートがある。午後から天気が崩れてガスや雷の予報だったので、そうなったときの逃げ場がない稜線を避けて、雷鳥坂ルートを選択した。

 雷鳥坂を登り始めたときの天気は快晴で、次々と汗が噴き出す。目標の稜線を見ているだけではなかなか近づかなくて辛いので、何度も雷鳥平方面を振り返りながら登る。雷鳥平のテントの数は20張り程度と少なかった。昨今のコロナ、又はこの週末の天気予報の悪さが原因か。しかし、この天気予報は、普段の行いが善良な(?)我々に味方することになる。別山乗越にある剣御前小舎に到着した途端、剱岳の雄々しい姿が目に飛び込み、みんな一斉に歓声をあげる。小休止したのち、下りをよいペースで進んで剱沢キャンプ場に到着。その20分後、立山三山を経由してきたAチームが早々にキャンプ場に到着。これはスピード違反でしょう。

皆で固まってテントやツェルトを設営し、さながらテント展示会の様相となる。18:00、総勢19名によりソーシャルディスタンス的な間隔で大円陣を組み、いよいよお待ちかねの宴会開始となる。明日の剱岳を控えた高揚感からか、みんなの笑顔がはじける。20:00にいったん解散したが、まだ飲み足りない様子の田中さんから声を掛けられ、宴会を再開。すぐに、隣のテントの中から、うるさいからアッチ行け!的なお叱りを受ける。おじさん二人はごめんなさいして、すごすごと少し離れた場所に移動する。しばらく飲んでいると、そこに何名かが合流し、皆で夜空を見上げたら、驚くほどの満天の星。21:00にテントに潜り込むと、すぐに寝入ったものの、深夜1:00頃に寒さで目が覚める。以降、起床する3:00まで、寝たり起きたりを繰り返した。久しぶりの高山のせいか、頭もやや痛い。

823日。まだ星空の下、剱岳に向かって4:30に元気よくスタート。

剱山荘の手前で、先に出発したAチームのリーダー水上さんが一人、我々を待っていた。昨日から息がしにくいと申告していたNさんについて、もしかしたらコロナの可能性がゼロではないから、対応を相談したいとのこと。Nさんから状況をよく聞き、また、医療従事者の何人かのメンバーとも相談して、高山症状かもしれないけど、そうでないかもしれないし…となり、最終的には、Nさん本人が体調不良は事実なので今回は大事を取って下山します、との決断をされた。サブリーダーのFさんも付き添うこととなり、とても残念だけど、ここでお二人は剱沢キャンプ場経由で室堂に向かうこととなった(なお、下山後にNさん本人の体調不良は解消され、コロナの恐れはないという結論となった。よかった。)

剣山荘を超えると、徐々に勾配は急となり、いつしか鎖場の連続となった。JMIA講習生もこの1年半に及ぶクライミング講習の成果を存分に発揮し、危なげなく、一服剱をクリア。前剱の手前では珍しくオコジョにも遭遇した。切れ落ちた箇所に架っている梯子からのトラバースも難なく通過し、覚悟していたタテバイも、そんなに怖くないよね、と言いながらぐんぐん登りきる。ほどなくして、午前8:50、Aチームが待つ剱岳山頂に到達した。出発から4時間20分後、休憩を差し引けば、コースタイムよりも少し短いくらいだった。山頂では静かに景色を楽しんだり、あーでもないこーでもないと山座同定したり、きゃっきゃっとお互い写真を撮り合ったりしていると、あっという間に20分ほどが過ぎ、下山開始。ヨコバイは最初の足掛かりの箇所が分からず、少し怖い思いをしたが、後から聞くと、赤ペンキで脚の位置を示してくれていたとのこと。下山も危なげなく終えて、11:00に剣山荘到着。

天気予報では午後から一時雨だったので、Aチームとも相談して、今日の山行は剱沢キャンプ場に到着した時点で終えることになった。そうと決まれば、みんなで昼飯と生ビールを注文する。ポカポカした日差しのため、酔った自分はベンチでウトウトしてしまった。

剱沢キャンプ場に戻ると、予報どおりの強雨となったが、その後すぐに回復し、2日連続の野外大宴会となった。

824日。最終日は、全チーム合同でバリエーションルートの別山北尾根を登り、室堂に向かうルート。別山北尾根はルートファインディングが必要だが、一言で言うと、とてもとても面白かった。全体の景観からおおよそのルートを予測し、踏み跡を探り、必要に応じて偵察に向かい、危険な個所はロープを出すかどうかを判断し、そして、最後に、選択したルートをメンバーが安全に通行できたかどうかを確認する、という一連の作業に思った以上に夢中になってしまった。

別山に到着して小休憩をとった後は、自己申告で、早歩きで行きたいグループとゆっくり行きたいグループに分かれて再出発。自分は早歩きを選択した。天気も良く絶景の連続。大汝山では、コースタイムの何割くらいで登頂できるかにみんなで挑戦。雄山では、ハイカーがお願い事を地面の石に書いてるんですね。その中の一つ、「やんちゃを無事に終わらせる!」というのを見つけ、それは神様へお願いするまでもなく自分の気持ち次第だろう、とみんなでツッコんだ。一の越からの舗装路の下りでは、田中さんが突如ペース上げてぶっ飛ばし、ついていくのがやっとだった。そんなこんなで予想外に早い時間に室堂に到着。ここで、自分は富山駅に向かうため、グループメンバーと別れる。みんなは黒部アルペンルートで黒部方面にむかってダムカレーを食べたらしい。一方、自分は富山駅で寿司屋と割烹をハシゴ。地魚が美味かった。

 

 総じて天気予報に反して、ぴーかんの剱岳、とあいなった。参加人数が多すぎて誰の行いがよかったのかは未だに分からない(たぶん、みんな自分自身のおかげだと思っている)。

Aチーム

Bチーム